装具のネジ交換

昨晩からデニスのネジの部分が固く、はめにくくなっていた。
右足と左足をつなぎ、左足の角度を決める大切な役割をもつネジ。
         
そして朝、右足が脱げかかっていたので、履かせ直し、ネジを回したが
最後まで回せなくなってしまった。
そのため左足の角度が定まらず、足を正確な位置で固定できない。
        
急いでしゅーとの装具を作ってもらった装具屋さんに電話した。
「靴を履かせる前にネジを回してみて、それでできるようであれば木曜日までは先にネジで固定してから履かせてください。それでもできないようであれば、こちらに直接いらしてください。」
とのこと。
装具屋さんが病院に来るのは木曜日なので。
         
いったん電話を切って言われたとおりやってみても最後まで回らない。
もう一度装具屋さんに電話して、やっぱりできないのでそちらにいきます、という旨を伝え、場所をおしえてもらう。
ウチから電車で約45分。
        
しゅーとは、まだ近場だけしか電車に乗ったことがない。
しかも、私と2人で乗ったことは今までない。
私は不安いっぱいになりながらも、
「でも、行かなくっちゃ!」
という気持ちでいっぱいで、焦って外出する準備をする。 
               
ネジを直してもらうまで、デニスはつけられないので、しゅーとはご機嫌☆
ここぞとばかり足を思いっきり動かして楽しそう。
私は抱っこ紐で行こうか、ベビーカーで行こうか迷う。
地下鉄に乗るので、エレベーターが向こうの駅にあるかネットで調べたが、どうやらエレベーターがないみたい。
そうすると、ベビーカーは無理か。。。
でも長時間抱っこ紐だとしゅーとが疲れちゃうかな。
もうしゅーとの体重だと横抱きができず、立て抱きになってしまうから。
首も据わったばっかりだし。
         
というわけで、「大変」を覚悟でベビーカーで行くことにした。
行きの電車の中、しゅーとはずっとおとなしくしててくれたが、緊張しているのか寝る様子なし。
目的の駅に到着。
ホームから改札までは階段とエスカレーター。
まだ慣れない私は、しゅーとをベビーカーに乗せたままエスカレーターに乗ることはできないし(たまにやってる人いるけど)、しゅーとを乗せたままベビーカーを手で持って階段で運ぶには階段が長すぎる。
そこで、左でしゅーとを抱え、右でカバンを肩にかけ、さらに右手と右足でベビーカーをたたみ、右手でベビーカーを押してエスカレーターに乗った。
片手で抱えるにはまだ体がしっかりせず、
「お願いだから後ろに反らないでね。」と、祈りながら。
エスカレーターに乗る前に、階段から下りてきたおばあさんから、
「大丈夫?気をつけてね。」と、声をかけてもらった。

無事にエスカレーターをおり、ベビーカーに乗せて改札を出て地上にでる出口を目指す。
・・・階段しかない。
しかも、上を見上げても階段しか見えず、外が見えない。。。
「よし!」
と、覚悟を決め、再びしゅーとを左に抱え、ベビーカーをたたみ、階段を上がろうとしたとき、ベビーカーをたたんでいる時に携帯を見ながら私を追い抜いて階段を昇っていったサラリーマンらしき人が降りてきて、
「持ちましょうか?」
と、声をかけてくれた。
  
嬉しくて涙ぐんでしまった。
   
階段を昇って行くと、階段が長いこと、長いこと。
一人ではとうていできる距離ではなかった。
丁重にお礼を言い、装具屋さんに向かった。
   
装具屋さんに到着して、ネジをみてもらうと、ネジに何か詰まってしまっていた。
「ちゃんとした向きでネジを回さずに、無理やり回してしまうと、また詰まっちゃうので気をつけてください。」
と言われ、ネジを交換してもらった。
事務所の人に、来るときエレベーターがなくて大変だった、という話をすると、
「隣の駅はエレベーターがついてるし、そんなに遠くないから行ってみる?」
と言われ、地図を書いてもらい、帰りは無事に帰宅できた。
            
世の中捨てたもんじゃないな。
私も困っている人を見つけたら、手助けをしよう。
助けてくれたサラリーマンらしき人にお返しをすると思って。
   
帰宅後、すぐにしゅーとの足に装具をつけた。
4〜5時間も自由に足を動かせたので、やっぱり嫌がって泣き止まない。
遠出して疲れて眠いのに、30分おきに泣き、抱っこしていないと泣き止まない。
またデニス初日のときのように戻ってしまったかな、と思っていたら、夜になって落ち着きを取り戻してくれた。
ふぅ、一安心だ。。。